個人の信用情報をクレジットカード契約

これまでは個人の信用情報をクレジットカード契約や分割払い契約といった契約単位で保有。加盟会社から照会があるたびに検索し、個人ごとに契約情報を集め て提供する照会名寄せをしていた。新システムでは個人ごとにあらかじめ複数の契約情報を集めて保有する登録名寄せに変更する。検索時に情報が漏れるのを防 げ、より精度の高い情報提供ができる。 CICは現在、約 6億件の契約情報を保有する。照会のたびに6億件の信用情報を検索するのは負荷が大きかった。さらにスマートフォン(多機能携帯電話)などを割賦で購入す る人が多く、今後も契約情報は増える見込み。システムトラブルの可能性を抑えるためにもシステム負荷の軽減が課題だった。

日本企業の生き方だと考える。当社の生き方も2・5次産業であり、日本らしさを出すことで独自性を発揮し、革新を生み出さねばならない」 「石油化学、樹脂など従来型のモノづくりは中国やアジア新興国に対して原料や電力コストで大きなハンディがあり、縮小せざるを得ない。こうした中、既存事業を融合した2・5次産業で新規展開を図る最初の案件がヘルスケアの新会社だ」  ―ヘルスケアの新会社でどのようなビジネスモデルを目指しますか。  「情報通信技術を組み込んだ医療を軸とする独自モデルがカギを握る。ヒントは富士通などと連携して13年4月に始めたドラッグストアで簡易健診ができる サービスにある。出資比率を約27%に引き上げた大陽日酸は在宅医療事業を持つ。普及が見込める情報通信を基盤とした予防医療になんらかの絡みを持ちた い」  ―石油化学事業ではエチレン生産の縮小をいち早く打ち出しました。  「不採算事業を縮小するには成長戦略を必ず用意しなけらばならない。不採算事業の縮小、成長事業の創出という双方の時間軸を見ながら企業の事業構成をどう 変容させていくかが経営者の最大の悩みであり醍醐味。ヘルスケアに加え(安価なシェールガスを使ったアクリル樹脂原料、産業用ポリビニルアルコールフィル ムを生産できる)三菱レイヨン、日本合成化学工業という成長可能な子会社を用意していなければ、再編に時間がかかっていたはずだ」  ―有機薄膜太陽電池など次世代製品の事業化もあと一歩です。  「有機薄膜太陽電池の実証開始、有機EL照明の量産開始など臥薪嘗胆で10年間耐えに耐えてきた次世代製品の事業化がもっと進んでほしいのが正直な思い だ。苦労して完成させた新製品を中国や韓国のメーカーにもっていかれてはたまらない。どう阻止するかが、これからの課題となる」(おわり)  【記者の目/強い部分と弱い部分見極め】  中国や韓国による追随の最たる例がリチウムイオン二次電池(LIB)部材。性能を向上する技術革新で逃げても、いずれ追いつかれる。だが、「原子が動いて 作用する電池は化学の原点。原子設計という化学屋のロマンから手を引くことはしない」と小林社長。自社の強い部分はクローズ化し、海外販路など弱い部分を オープン化して他社と連携する仕組みで2・5次産業化を目指す。

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