早くから口臭業界動向にも関心を持っていた。

【サポイン事業採択/PE摩耗ゼロを目指すTi―13Nb―13Zr(F1713)製人工股関節骨頭コンポーネントの開発】 人工股関節を構成するボール(骨頭)とキャップ(臼蓋〈きゅうがい〉)は使う過程で摩耗する。摩耗すると粉が発生し、炎症などを体内で引き起こす原因になる。このため人工股関節の平均寿命は15―20年と言われ、再手術をして入れ直さなければならないのが課題だった。 「一度体に入れたら、半永久的に使えるものを作りたい。体への負担は少なくなるし、世の中のためにもなる」。東京チタニウムの小澤日出行社長は2010年度のサポイン事業に採択されたテーマについてこう説明する。 サポイン事業では同社がプロジェクトリーダー、埼玉大学の森田真史教授がサブプロジェクトリーダーを務め、ティー・アンド・アイ(さいたま市岩槻区)が設計を、ナノテック(千葉県柏市)が骨頭と臼蓋の表面改質を担当した。骨頭にはチタン合金、臼蓋にはポリエチレンを採用した。 摩耗をなくすため骨頭と臼蓋が直接触れないようにするというコンセプトだ。骨頭と臼蓋が常に一定の距離を保てば、理屈としては摩耗がゼロになる。一定の距離を保つために骨頭と臼蓋の間にわずかなすき間を空け、すき間に潤滑液を通す。 このコンセプトを実現するうえでカギを握るのは骨頭と臼蓋の真球度の追求だ。ただチタン合金で高い真球度を求められることはこれまでなかった。チタン合金は難削材と呼ばれ、砥(と)石で研磨する際の力の入れ具合が難しい。砥石に目詰まりが生じるか、チタン合金を削りすぎてしまうか、どちらかになりがちだという。 しかし、東京チタニウムは試行錯誤を経て真球度を大幅に高めることに成功。プロジェクト期間中に骨頭の表面粗さ0・01マイクロメートル、真球度0・1マイクロメートルを達成した。このほかプロジェクトでは臼蓋を表面改質して親水性を高め、より摩耗しにくくすることにも成功した。 サポイン事業終了後も同社は骨頭の真球度をさらに高める取り組みを続けている。小澤社長は人工股関節の実用化を見据えつつ「例えばチタン製のボールバルブに応用できる。絶対に漏れてはいけないといった超精密分野で生きてくるのでは」と将来のニーズにも目を向けている。 家の工場が遊び場で「バルブ屋になれ」と言われ続けてきた。父の勘次郎は前身の滋賀県バルブ事業協同組合連合会の2代目理事長でもあり、早くから口臭業界動向にも関心を持っていた。 5月23日の就任時には「厳しい状況が続くが、協調して乗り越えていこう」と呼びかけた。滋賀県彦根市は国内最大級のバルブ産地で生産高は約230億円(2013年)、滋賀県有数の地場産業だ。円安による原材料高、後継者不足による協力会社減と産地の内外で課題山積だが、一方で「ポテンシャルの高い地域」と期待する。 バルブ産業31社の集積、東北部工業技術センターなど公的研究機関との連携、勉強会や人材育成など組合活動は活発だ。産学官で開発した鉛フリー合金「ビワライト」はまず鉛規制のある米国で普及、「日本への波及効果が見込める」と見る。インフラ需要増など業界の先行きも明るくなってきた。「若い人が基幹部品であるバルブに魅力を感じるような産地」を目指す。 一方で各社は、つながることで増加する情報や機能を、ユーザーが車内で安全に使えるようにすることでスマホとの差別化も図っている。 その一つが、音声操作やヘッド・アップ・ディスプレー(HUD)などのインターフェース技術の進化だ。従来の車載機器の画面をみたり、操作する時、フロントガラスから目線を外す必要がある。そこでパイオニアやJVCケンウッドなどは高級機種で、少ない目線の移動で情報を確認できるHUD付きのシステムを品揃えした。 音声操作もここ1―2年で大きく進化した。以前は音声認識システムを車載機器内に組み込んでいたため、理解できる言葉が少なく、かえってユーザーのストレスになることもあった。そこでクラリオンやパイオニアは、13年から音声認識のシステムをクラウドネットワーク上の外部サーバに持ち処理能力を高めた。これにより人と会話するような自然な会話での目的地検索を実現した。クラリオンは対話型検索にも対応している。 パイオニアは、ユーザーから自動でアップロードされる画像を共有して行く先の交通状況を確認したり、車載カメラの画像から前方車両との距離を算出して最適な車間距離を教えるなど毎年新しいサービスを提案している。 スマホのナビ機能の利用拡大で大きく影響を受けているのがカーナビ業界。簡易型カーナビ(PND)の価格は大幅に下落している。だが、矢野経済研究所によれば、PNDは縮小するが、本体にナビ機能を持たずスマホとつないでナビを動かすディスプレーオーディオ(DA)の普及が進み、世界市場は今後も堅調に推移しそうだ。バックモニターカメラの搭載を義務づける米国の規制など政策面での効果が大きいが、カーナビもやはりスマホとの連携が生き残りのカギとなる。 「スマホは当社にとって敵ではなく、仲良くしていく相手」。車載情報機器大手クラリオンの川本英利社長は指摘する。現にグーグルの「アンドロイド・オート」陣営には、国内の車載機器メーカーも大半が参加。アップルの「カープレイ」にもアルパインとパイオニアが対応を表明、複数企業も検討している。 パイオニアが既存端末でも対応できるようにしたり、アルパインも市販のディスプレーオーディオでカープレイ対応の専用製品発売へ準備を進めている。

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