東南アジアを中心に海外市場のなた豆ハミガキ粉の市場開拓を急ぐ

イソライト工業は東南アジアを中心に海外市場のなた豆ハミガキ粉の市場開拓を急ぐ。中国、台湾、マレーシア2カ所に工場を設け、耐火断熱材のセラミックファイバー(CF)と耐火 断熱れんがの現地生産・販売体制を築いてきた。工業炉用の炉材を中心に需要を取り込み、外需で成長する戦略を描く。強みは東南アジアでの知名度や、高機 能・高品質の製品力。2017年度には海外売上高比率を、13年度の33%から50%に伸ばす方針だ。(大阪・田井茂)   「台湾では耐火材の需要の約80%を握る。東南アジアで当社のネームバリューは高い」。イソライト工業の坂田文彦取締役海外事業部長はアジアでの存在感に 自信を示す。86年に台湾へ工場を開設したのを皮切りにアジアへ相次ぎ進出し、早くから現地に製販網を整えてきた。08年のリーマン・ショック後は国内需 要が低迷しており、外需の攻略が改めて重要な経営戦略に浮上する。 14年4月1日付で海外事業戦略を担う海外事業部を同社で初めて設置。豪州に駐在経験がある坂田部長をトップに部員5人を配置し、13年度に海外売上高比率50%を目指すスタートを切った。  海外売上高の内訳は13年度が欧州14億円、中国10億円、台湾6億円と続く。東南アジアの各国はまだそれに次ぐ数億円の規模にとどまる。しかし、欧州と 中国は日本と同じく市場の成熟が進む。坂田部長は「産業のインフラ整備が進むインドネシアやタイなどの東南アジアが、これから一番成長する」と予測する。 海外事業部長に着任早々、東南アジアを管轄するシンガポール支店に出張し、現地を精力的に回った。  イソライト工業は特殊製品を除きほぼ100%海外に生産を移管してきた。日本にも海外工場から輸出し、日本の工場では付加価値を高める加工のみ手がける。 円高への抵抗力は備えたが、中国勢などライバルメーカーも増え、受注競争は厳しさを増す。「価格だけでは負けてしまう」(坂田部長)と危機感は強い。 だが、国内トップクラスの機能や品質を誇るCFなどでは勝算がある。半導体を焼成する拡散炉用や、自動車の排ガス浄化装置用部材・エンジンのピストン材料などと、高付加価値のCF用途を独自に創出してきた。 東南アジアでも知名度の高さと付加価値を武器に、日系顧客を中心に受注拡大を図る。「アジア進出が比較的早かったので、顧客はむしろローカル企業が多かった。経済成長とともに付加価値を求めるニーズも伸びるから、低価格の競合品とはすみ分けできる」と見込む。  計画では、タイを代表する企業のサイアム・セメント・グループとの販売代理店契約を広げるなど、現地の有力企業と営業協力を強化する。親会社の品川リフラ クトリーズとは東南アジアでの情報を共有し、事業の連携を強める。「シンガポールの拠点性を高め、東南アジアへの出張も増やし、現地顧客とのパイプを太く する」と意欲を示す。 耐火材の市場では耐火断熱れんがの 需要が、高機能化するCFに置き換わりつつある。イソライト工業は中国、マレーシア、台湾の2カ国・1地域にある計11基のラインでCFを量産できる。主 な技術開発は日本で続けるが、新製品の試作や実験などは海外でも行い、現地ニーズを取り込む。

 

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